前原誠司国土交通大臣は24日午後、地元住民との意見交換後に記者団に対し、「住民の方々とお会いし、政権交代とはいえ国の政策転換のなかでご迷惑をかけたことへのお詫びができたことはありがたかった」との所感を述べたうえで、「これが第一歩であり、今後現地に足を運ぶ中で話し合いを進めていきたい。(八ッ場ダム建設については)予断なく検証していくが、中止の方向性は変わっていない」と強調した。

 生活再建策に関しては、今回の意見交換会では全員がダム建設継続を求めるなか踏み込めなかったと説明し、「前政権の下で計画が延び延びになってきたこともあり、ダム建設中止を前提とした生活再建策を了承していただけるなら一日も早くやらせていただきたい」と表明。「生活再建策や保障は地元の声を聞かないと具体的なものはつくれない。共通の土壌に乗ったとき議論できることであり、不利益を被られる地域の方々との話し合いのなかで決めていきたい」と話し、法律の枠組みについては国交省内で検討していると明かした。

 治水政策に関しては「ダムに頼らない治水」の有識者会議で現在基本的な考え、物差しをまとめている」と述べ、「その過程において当該下流域の首長や関係者との意見交換もあっていいのではないか。いずれにしても今の国の河川整備の基本方針は財政状況を考えれば難しい」と指摘。「基本的な整備計画をどうするのか、代替案をどうするのかは河川ごとに違うものであり、基本的な考えをまとめたうえで再検証する個別の河川に当てはめ、地元の方々と議論するなかで継続か中止かを決めていく」とした。

 今回の意見交換会では5地区の代表と町議会議員のみの発言であったことについては、「地域の委員会で人選されたことであり、先方の仕切りに従わせていただいた。今後は様々なルートで会や個別にも話合いをするなかで住民の皆さんの気持ちを考え、私どもの思いを意見交換していきたい」と語った。

 また、地元で八ッ場ダム建設による地すべりが増えるとの指摘や、水質への疑念の声が上がっているとの指摘には、「民主党としても地すべりは懸念していたこと」だと述べ、水質に関しては、「これまで情報公開されてこなかったことはけしからんこと。鳩山政権においては責任を持ってオープンにしていくことを貫いていく」と明言した。