民主・維新両党合同の「安倍内閣口利き疑惑追及チーム」は15日、甘利前大臣が「睡眠障害で1カ月間の自宅療養が必要」と診断されてから1カ月が経過したことを受け会議を開催した。会議で配布された16日発売の「週刊現代」には、睡眠障害で1カ月間の自宅療養が必要」と発表しているにもかかわらず、「辞任以降、一切、自宅には戻っていない」という近所の住民の発言や、「議員宿舎でトレーニングしている」「ピンピンしている。運動不足と、うかつに外を出歩けないストレス解消のためなのか、官舎の1階から27階までエレベーターを使わずに、一気に上り下りして、足腰がなまらないようにしているようです」という自民党議員のコメントを紹介している。

 これに先立つ同日の衆院議院運営委員会で民主党の笠浩史筆頭理事が甘利前大臣の復帰について尋ねたところ、自民党は、同日の本会議は体調不良のため欠席だとしたうえで、17日の同委員会の理事会で復帰時期等について報告する旨応じたという。一方予衆院算委員会では、自民党は甘利前大臣が体調不良であること、検察による捜査が進んでいる可能性があることを理由に、この問題について話し合う理事会の開催を拒否したままだ。

 会議で衆院予算委員会理事の山井和則議員は、「甘利前大臣は1月28日の記者会見では、『秘書は交渉には関わっていない』『秘書がやったこと』などと関与を否定していたが、その後の追及チームや国会審議でのやりとりのなかで秘書が金額交渉に関与し、甘利前大臣にも報告をするなかで金額交渉を進めていた事実が新たに発覚している。今日は体調不良だったかも知れないが、速やかに国会に戻ってきていただき、われわれが求めている証人喚問や参考人質疑に応じてもらいたい」などと述べた。

 大西健介議員は、「与党は『捜査が進んでいる』と主張するが、われわれの目にも国民の目にもそうは全く映っていない。東京地検特捜部は先日、田母神さんの件で家宅捜索していたが順番が逆だ。なぜ検察が動かないのか理解に苦しむ。真相解明をしっかり国会の場で行うべきだ」と指摘。国民の大きな不信を招いた責任という意味でも甘利前大臣は説明責任を果たす必要があり、安倍総理には甘利前大臣に責任を果たさせる責任があると述べた。

 出席議員からは、「『週刊現代』の報道が真実であれば国会をズル休みしていることになり、国会を侮辱している。出てきて説明をしていただきたい。政府・与党側はTPP(環太平洋経済連携協定)の特別委員会の設置を求め、速やかに関連法案の審議を進めたいと言っているが、それならなおさら交渉の内容を唯一知る大臣として、甘利前大臣を欠いて審議することはできない。甘利前大臣には参考人としてすべての審議に付き合っていただきたい」「『週刊現代』の誌報道が事実であれば由々しき事態。同じようなことが復興特別委員会でも起こっており、疑惑を抱えている大臣の説明が国会ではされないという状況が続いているのは、国会軽視の今の政権の端的な表れではないか。疑惑追及を再開し真相を明らかにしたい」「予算委員会の答弁で石原大臣は『TPP交渉の過程については答えられない』と発言している。そして甘利前大臣と石原大臣の引き継ぎは電話で数十分だったという。これでは到底TPP関連の協定や法案の審議はできない。政府与党はこの国会でTPP関連の審議を行うのであれば、その大前提が甘利さんが疑惑についての説明責任を果たしたうえで審議に参加することだ」などの意見が上がった。