細野豪志政策調査会長は16日午前、国会内で記者会見を開き、(1)安倍政権の経済政策(2)消費増税――等について発言した。
一部報道が週末に行った世論調査の結果について、「内閣支持率や政党支持率はそれほど大きな動きはないようだが、1点、景気に対する認識については、安倍内閣の経済政策を『評価しない』、景気の回復を『期待できない』という声が多数を占めていることは明確に確認できたのではないか」とコメント。内閣府が15日に発表した10-12月期の国内総生産(GDP)速報値では実質ベースで前期比0.4%減、年率換算で1.4%減、2015暦年の実質GDP成長率は0.4%だったと言及し、「ほとんどゼロ成長。1-3月期(の数値)を待たないと年度(の数値)が固まらないが、非常に足元の経済状況が厳しいことははっきりしている。2014年もマイナス成長であり、2年連続マイナス成長というのは、普通に見れば景気の後退局面に当たる。経済の実態が、安倍政権が認識しているよりはるかに厳しい現状にあるということを表しているのではないか。一時的に円安、株高で景気が持ち上がったように見えていたがかなりバブルに近いようなものだったのではないか」などと述べた。
安倍政権の経済政策については、「所得が上がり消費に火がつかなければ経済全体が拡大しないが、そこが完全に切れてしまっている。円安によって企業の収益は上がっているというが、国内での経済成長につながっていない」とも指摘。派遣法改正を通じて正社員より派遣社員が多い現状を放置してしまっていることや、子育てや教育といった若年層への社会保障政策が徹底的に欠けていること、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用比率の見直しにより年金不安が顕在化する可能性があることなどを挙げ、「こうした不安を取り除く政策をやらなければ経済はよくならない。そちらの方が本質ではないかというのがわれわれの考え方。例えば、子育て支援の充実は、特に女性の労働力率を高めることになり、それが日本全体の生産性のアップ、消費を盛り上げることにもつながることだと思う。どのようにすれば消費が盛り上がるかという優先順位を立てていくことが重要だ」との見方を示した。
来年4月の消費税10%増税への民主党の立場を問われると、「(政府が増税時に導入するとしている)軽減税率は、低所得者対策にもならず、『公平、中立、簡素』という税制の基本原則にも反している。給付付き税額控除でしっかりと低所得者の皆さんにお戻しをするのが必要な政策だということをまずはしっかり訴えていくことになると思う」としたうえで、軽減税率が導入された場合に増税にどう対応するかは、岡田克也代表を含めてしっかり話し合ったうえで決めていく必要があると述べた。「基本的なスタンスとしては、日本の将来のこと、財政状況、特に子どもたちの未来を考えると、消費増税はお願いしなければならないと思っている。ただし、軽減税率の導入や社会保障の充実が十分でないこと、逆に公共事業に多大なお金が使われている現状を含め、われわれが3党合意で目指したものとはとはまったく違う方向に行っている。それも踏まえてどう判断するかということになる」とも述べた。
安倍総理が15日の衆院予算委員会で、GPIFの運用が長期にわたって不調だった場合の年金支給額の引き下げの可能性について言及したことへの受け止めとしては、「年金の性格をどう見るかだ」と述べ、「われわれは、できるだけリスクを低くして確実にもらえる年金を国民の皆さんに約束すべきだという考え方」「政府側は、高いリスクを取ってでも増やしていく、できるだけしっかり払えるようにするという一方で、リスクも国民の皆さんに負ってくださいよということではないか」とその違いを指摘。「問題は、通常は信託する場合はどのように投資するかは投資をする側に選択権があるが、年金についてはそれがないということ。お預かりしているお金なので国民に納得できない形でやるのはおかしいと思う」と述べた。