衆院文科委員会で5日、民主党の笠浩史議員が質問に立ち、国立競技場将来構想有識者会議の議事録の公開方法をめぐって、文部科学省、JSC(日本スポーツ振興センター)の不誠実な対応について取り上げた。

記者会見で黒塗り資料を示す笠議員

記者会見で黒塗り資料を示す笠議員

 質疑後に笠議員は記者会見を開き、事実経過などを説明した。有識者会議はこれまで6回開かれており、笠議員は4回目以降、民主党の議連の代表として委員の立場で出席。1~3回は非公開で行われ、3回目は2012年11月15日に開催、この回は新国立競技場のデザインが決まる有識者会議となった。笠議員は3日、1~3回目の議事録をぜひ出してほしいと文科省に求めたが、文科省から出てきたのは委員の名前が特定できないうえ、黒塗りの部分が多い議事録だった。

 委員名を公表できない理由や黒塗りになっていることについて説明を求めると、文科省スポーツ青少年局の担当者から4日11時に説明があった。同担当者は、有識者会議は非公開で実施されてきたため、各委員に確認を求め「開示してほしくない」と要請があった点については黒塗りにしたと説明。担当者は「法人文書開示決定時の不開示理由」との文書を示し、公開できない理由に関して説明した。

 ところが、笠議員が4日の晩にインターネットで産経のネットニュースを見ていたところ、議事録が同日午後に開かれた自民党の行革推進本部会議で全部公開されたと報じられた。「このニュースを見て驚いた」と笠議員は述べるとともに、自民党に公開された資料と黒塗りにされた資料(PDFダウンロード参照)とを掲げて見せた。

 笠議員は「7月30日の段階で自民党の河野太郎議員からJSCに対して、自民党の行革推進本部会議に提示するよう求めがあり、JSCで検討した結果、開示する方向でいこうと文科省に打診、文科省は各委員の了解をしっかり取ったうえで情報開示するようにと回答したようだが、8月3日の昼過ぎの段階で各委員の了解がとれ、15時過ぎに開かれた自民党の行革推進本部の会議で黒塗りのない情報が開示された。一方、私も同じような時間帯で説明を求めていたにも関わらず、黒塗りのものしか示されなかった。100歩譲って情報が伝わっていなかったからこの時点では仕方ないとしても、翌日に説明に来た時にも文科省スポーツ青年局の担当者は開示する方向となったことを知らなかった。知っていたけれども野党に出したくないのか、意図的なものかどうかは分からないが、デザインが決まった時の有識者会議の議事録を公開するかどうかは新国立競技場の問題を検証するうえで大事な問題。その情報開示について文科省内で徹底されていないことが極めて問題だ」と指摘した。

PDF「20150805笠浩史議員記者会見配布 黒塗り資料」20150805笠浩史議員記者会見配布 黒塗り資料

PDF「20150805笠浩史議員記者会見配布 黒塗りなし資料」20150805笠浩史議員記者会見配布 黒塗りなし資料