細野豪志政策調査会長は2日午前、定例記者会見を国会内で開き、年金情報125万件が流出した問題について、「第1安倍内閣で『消えた年金問題』、第2次安倍内閣で『漏れた年金問題』が発生。安倍内閣がいかに年金をぞんざいに扱ってきたかが象徴的に表れている」と批判した。

 細野政調会長は、日本年金機構から年金加入者の氏名や基礎年金番号など125万件もの個人情報が流出したことを受け、「漏れた情報が基礎年金番号、氏名、住所であり、その情報を得たことによる詐欺被害の発生が十分考えられ、本当に深刻。こうした問題が発生した経緯を国会でしっかり取り上げていかなければいけない。同時に、責任の所在を明確にする必要がある」と指摘。コンピュータウィルスへの感染、不正アクセスが判明したのが5月8日でありながら、警視庁が流出を確認したのが28日、厚労省に正確な情報が届いたのが同じく28日であることについて、「情報流出により年金生活者の方などに被害が出る可能性があったにもかかわらず、ここまで情報を国民に公開しなかったことは政権として隠ぺい体質が厳しく問われる」と問題視した。

 そのうえで、28日以前に厚労省が情報を得ていた可能性もあるとして、(1)厚労省が初めに情報を把握したのはいつか(2)厚労大臣が情報を得たのはいつか――を確認するなど、徹底的に追及していく考えを明示。菅官房長官が記者会見で、29日には情報を得ていた旨発言したことにも触れ、「政権として29日に知っていたにもかかわらず数日の間国民に知らせておらず、その対応を含めて強い憤りを感じる。加えて、こうした経緯のなかで29日には厚労委員会では派遣法の審議をしている。これだけ重要な問題を抱えながら法案の処理を優先し発表しなかったとすると、政権全体に極めて重い責任がある。第1次安倍内閣で『消えた年金問題』が発生、そうした年金問題への十分な反省、対応をせずに今度は第2次安倍内閣で『漏れた年金問題』が発生した。安倍内閣がいかに年金をぞんざいに扱ってきたかが象徴的に表れている」と厳しく批判した。

 衆院厚労委員会ではすでにこの問題に関する質疑を求めているとして、「この問題が発覚した時点で国民の重大な関心事になっている。厚生労働委員会でこの問題をしっかりやるというのは当然の国会の責務」だと強調。「安倍政権が社会保障全般の問題についてどれくらい力を入れて国民の安心を取り戻すのかについて、今回の問題は試金石にもなると思う」と述べ、労働者派遣法改正案の審議への影響については「当然ある」とした。

 選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げる公職選挙法改正案が、今国会での成立が確実になったことを受け、「歓迎したい。18歳以上の皆さんにしっかり国政、地方政治についても判断をしたもらうことは、この国の民主主義を成熟させるためにも非常に重要。これから次の参院選挙まで、大学生や高校生を含め18歳以上の皆さんにしっかりと判断してもらえる情報提供や、民主主義をしっかり考えてもらえる教育の機会を充実させることがこれから政治の役割」だと述べた。

 安全保障関連法案をめぐる審議ついては、「安倍総理は、口では『審議で国民の理解を求める』との旨話しているというが、丁寧に誠実に説明していこうという姿勢は感じられない。昨日の委員会の冒頭陳謝があったが、気持ちを改めてしっかり答弁していただかないと国民の理解が得られるものではない。国民の理解を得るためには、この国会で成立させると政府だけで勝手に決めるのではなく、国会での議論を経ていろいろな協議をしていくという姿勢に転換すべき」と求めた。

 同日夕には、「次の内閣」第19回会議を国会内で開催。政府提出の「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」について、修正のうえ「賛成」とすることを了承した。修正は、女性がさまざまな格差や性的役割分業のもとで制約されている現状の働き方をさらに活躍できるように変えるもの。

 会議ではこのほか、「児童の通学安全の確保に関する施策の推進に関する法律案」(再提出法案)の議員立法登録を了承した。