岡田克也代表は1月31日、代表就任後初の地方行脚として東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県の大船渡市、陸前高田市を訪れ復興状況を視察した(写真上は、湊地区で防潮堤建設現場をする一行。右から黄川田議員、近藤議員、岡田代表)。

 大船渡市では、魚市場を視察。魚市場関係者から、水揚げから搬出までの時間の短縮化や最新の情報処理システムの導入による卸売業務の効率化、シャーベット海水をつくる製氷機など新鮮で安全・安心な魚介類を全国に届けるための整備の概要について説明を受けた。戸田公明市長からは大船渡市復興計画事業の進捗状況や今後の課題などについて話を聞いた。 

 陸前高田市ではまず、高田町にある津波復興拠点整備事業の高田北地区西区内に昨年11月に再建された同市消防センターを視察。同センターは、震災の教訓を生かし震度6強レベルの巨大地震にも対応した免震構造で、市の復興を支える防災拠点としての役割を果たす。戸羽太陸前高田市長、伊藤明彦同市議会議長からは、復興推進に向けた要望書を受け取った。

 同市気仙町では、熊谷正文・市復興対策局長の案内のもと、上長部防災集団移転団地や湊地区、復興まちづくり情報館を視察。上長部防災集団移転団地は、防災集団移転促進事業計画のもと2014年2月に完成し17戸が移転予定だが、既に住居が完成し暮らしている家、建設中の家とさまざまだ。今後事業が進むなか、建築価格の高騰や高台で暮らしていくための公共交通機関の整備、被災跡地の土地利用対策など課題も多いという。旧道の駅高田松原につくられた東日本大震災追悼施設では献花を行い、亡くなられた方々に哀悼の意を表した。

竹駒町滝の里仮設住宅で暮らす皆さんと懇談

竹駒町滝の里仮設住宅で暮らす皆さんと懇談

 同市竹駒町では、滝の里仮設住宅の住民らと懇談。冒頭、岡田代表は、「陸前高田には被災直後に訪れて以来、4回目だと思う。来るたびに少しずつ変わり、住宅が少し建ってきたかな、少しずつ動きが出てきたかなと非常にうれしく思ったが、中心市街地を見るとまったくという状況。まだまだ時間がかかるということは申し訳なく、国としてやらなければいけないことがたくさんあるとあらためて感じている。当時与党幹事長として多くの皆さんのお話を聞かせていただき、実現できたこと、残念ながら十分でないものもあるが、今日お話を聞かせていただき、その声を国政に反映させられるよう、しっかりやっていきたい」とあいさつした。懇談では、住民のまとめ役を務める小野田さんが「どんなに小さい小屋でもいいから自分の家で一生を過ごしたいという要望が強い」と皆の声を代弁。「高台移転の計画が遅れ、あと1年が2年、3年になり、この先まだ2年となるがっかりする」「震災直後は頑張る気持ちでいたが、4年も経つと心が弱くなってくる」といった先の見えないなかでの精神的ストレスを訴える声や、当初仮設住宅ということで解体しやすいようにと建てられたことから「床は寒い。下には水がたまって今は凍っている」「風が吹くと屋根が吹っ飛ぶのではないかと心配になる」と住環境の悪さを指摘する声などが多く上がった。

 地元小学校で教員をしている男性は「いまも波が来た校舎で授業を行っているので子どもも不安を抱えている」「私の子どもが通う学校の校庭には、仮設住宅が建てられているためグラウンドがない。仮設のグラウンドまでは歩いて15分かかるため休み時間には運動はできない。東京ではオリンピックで盛り上がっているが、ここの子どもたちは出たいと思っても体を十分動かせる場所も施設もなくあきらめている状況ではないか」などと指摘。岡田代表が、「震災後子どもたちに変化はあったのか」と尋ねると、男性は「体力が落ちている。教員たちも努力をし回復はしているが週2,3回の体育では不十分。体を動かすことでストレス発散にもなり、子どもたちが安心して思いっきり体を動かせる環境をつくってほしい」と求めた。岡田代表の「一番困っていることは」との問いには、住民らは病院へ通うのに交通手段がないことだと声をそろえた。

鬼役となって子どもたちと豆まきを楽しむ岡田代表と黄川田議員

鬼役となって子どもたちと豆まきを楽しむ岡田代表と黄川田議員

 下矢作コミュニティセンターでは、支援NPOによる子どもの居場所づくりの取り組み現場を見学。自らも鬼役となって子どもたちと豆まきを楽しんだ。

 今回の視察には、近藤洋介役員室長、黄川田徹衆院議員、田村誠・岩手県連代表代行が同行した。