【広島】大畠幹事長、豪雨による大規模土砂災害の現場を視察

 党災害対策本部長の大畠章宏幹事長は22日、同本部事務局長の長島昭久「次の内閣」ネクスト内閣府防災担当と広島県を訪れ、死者39人、行方不明者52人(22日午前6時現在)を出した広島市安佐南区・安佐北区で発生した豪雨による大規模土砂災害の現場(安佐南区八木地区・安佐北区可部東地区)を視察するとともに、避難所となっている安佐南区の梅林小学校を訪問し、被災された皆さんから話を聞いた。

 視察には広島県連筆頭副代表の柳田稔参院議員・企業団体委員長、同副代表の橋本博明・広島3区総支部長、松本大輔・広島2区総支部長、同副幹事長の福知基弘、滝本実両広島県議、同幹事長の松坂知恒、森本健治両広島市議が同行した。

広島市消防局内の広島市災害対策本部で説明を受ける

広島市消防局内の広島市災害対策本部で説明を受ける

 現地視察に先立ち広島市消防局内の広島市災害対策本部を訪れ、気象注意報の発表など、19日からの豪雨災害への対応状況や被害状況等に関して説明を受けた。各地域の雨量は20日の3時~4時の時間雨量は安佐北区可部南部・可部東部(上原)で115ミリ(累加雨量は4時で287ミリ)、安佐北区三入(可部町桐原)で112ミリ(累加雨量は4時で265ミリ)等を記録し、観測点上位3位の時間雨量・累加雨量となり、それが住宅もろとも押し流すような大規模な土石流やがけ崩れへとつながった。物的被害は住宅の全壊19、半壊31、一部39、床上浸水56、床下浸水121件、山がけ崩れ178件。被害にあった地域は、花こう岩が風化した「まさ土」と呼ばれるもろい地質が多い。

 視察時も地面は非常にぬかるんだ状態で、水がたまって水深が深いところもあり、また斜面を大量の水が流れ落ちるなか、土石流に押し流された山の斜面に広がる住宅地の間を視察団一行は上部へと進んで、その惨状を確認した。

女性に呼び止められ「来てくれてありがとう」と言葉をもらう

女性に呼び止められ「来てくれてありがとう」と言葉をもらう

 避難所では女性に呼び止められ、「政治家の人たちはだれも来てくれないのかと心細く思っていたが、来てくれてほっとした」と涙ぐみながら窮状を訴える声があった。また、自宅をオール電化にした矢先の災害で、何らかの形で補償してもらえないものかとの声や、宅地に流れ込んだ土砂や岩、流木は自力で処理しないといけないという状況を何とかしてほしいと求めがあった。

 視察団はまた、警察・消防・自衛隊の活動基地となっている現地指揮所を訪れ、現在の状況に関して説明を受けるとともに救援活動・復旧作業に当たっているそれぞれの隊員を激励した。

警察・消防・自衛隊の活動基地となっている現地指揮所を訪問

警察・消防・自衛隊の活動基地となっている現地指揮所を訪問

 一連の日程を終えて記者団の質問に答えて大畠幹事長は、「想像をはるかに超える規模の集中豪雨による土石流の状況を見させてもらった。人命救助最優先ということで現在は動いているが、これと合わせて地域の実情に合った形で、地域の皆さんの要望を踏まえた対応が必要だと感じた。特に初期の救命・救助・救出活動といのは非常に大事で、現在、消防が2000人、警察が1000人、そして自衛隊が800人体制だと伺ったが、見るところまだまだ人手が不足している感じがする。地域も人手が(もっと)増えれば、重機も入って状況を少し良くすることができるので、そういう意味でも政府に対してさらに人員の増強が必要ではないかと申し上げていく」と述べ、視察の際に各地で寄せられた要望も含めて整理していく考えを示し、「防災担当の長島議員とも協議し、政府に対して何らかの形で対応を申し入れさせていただく」と語った。

記者の質問に応える一行

 また広島3区の橋本総支部長は、「大畠幹事長からも話があった通り、人命の探索・救助が最優先ではあるが、一方で地域全体からいうと土砂の撤去も大きな課題になってくる。政府に対して党本部からあらためて働きかけてもらいたいと思う」と述べた。

 広島2区の松本総支部長は「避難所を訪れた際、避難されている皆さんに対して正直なところかける言葉が見つからなかった。そんななか『誰も来てもらえないのかと思っていたが来てもらってほっとした』との言葉を寄せていただいた。災害対策に与党も野党もないので、われわれは民主党一丸となって政府と協力しながら全力を挙げていく」とした。

 避難勧告の遅れを指摘する声があることを問われた大畠幹事長は、「広島市の消防当局も避難勧告が遅れたと率直に述べていた。これは事実なのだと思う。そのことをベースに、今後同じような状況になったときはどう対応すべきかについて、基準等も見直すことが必要」との見方を示した。また、自宅に入った流木や石等については現行制度では自己責任で対応することになっているため、道路等の公的な部分は流木や石の撤去作業等は今後進むだろうが、個人宅の敷地内の流木や大きな石の除去などが手つかずである点を問題視し、「こういうことは大事なことだと思うので政府に対して要請していく」と語った。

 長島ネクスト内閣府防災担当は、「もろい地質のところが多々あるようなので、総点検が必要だと思う。警戒区域の指定のあり方も抜本的に見直さないといけない。地域の皆さんの同意は最低限のルールかもしれないが、人命の方が重いので法体系全体を見直していくような議論が必要」と指摘した。

道路を塞ぐ横倒しになった電柱の下をくぐって進む長島議員

道路を塞ぐ横倒しになった電柱の下をくぐって進む長島議員


土砂や流木が人家の間の道路を塞ぐ。斜面を水が流れ落ち続けている

土砂や流木が人家の間の道路を塞ぐ。斜面を水が流れ落ち続けている



土石流が押し流した安佐南区八木地区の被災現場

広範囲に土石流が押し流した安佐南区八木地区の被災現場