民主党は第186通常国会の閉会を受けて24日午前、両院議員総会を党本部で開き、この国会での取り組みを報告・確認するとともに、質疑・討論を行った。

 冒頭のあいさつに立った海江田万里代表は今国会を一言でいうと安倍政権が暴走を本格的にし始めた国会だったと振り返った。憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認への動き、労働者派遣法改正や残業代ゼロ制度に見られる労働法制の改悪などがその象徴だと列挙し、「安倍政権が国民の生活を大事にしない、働く人たちの暮らしに十分に配慮しない、働く人たちの暮らしをないがしろにする政権だ」と指摘。その上で「民主党は国民の声に謙虚に耳を傾け、国民の声を国政に反映させる任務がある。働く人たちの権利を守り向上させる任務もある」と述べ、民主党の取り組みは道半ばであるとして国会閉会中も休むことなく民主党としての役割を果たして行かなければならないとした。「最後は金目でしょ」との問題発言をした石原伸晃環境大臣については福島県民の思いを踏みにじる行為だと不快感を示すとともに、野党8党で問責決議案、不信任決議案を提出したことの意義は大きいとして、「野党全党で自民党政権に対峙(たいじ)することはこれからも大事」だとの認識を示した。

 また、野党と協力関係について議論するタイミングが国会会期末にできたのを踏まえ、日本維新の会、結いの党、みんなの党の3野党の党首間で会談を行ったことにふれ、各党間での党首会談では政策の違いを乗り越えて国政選挙では力を合わせていくことを共通に確認したと報告。こうした一つ一つの積み重ねが野党が一つにまとまっていく礎になるとの認識を示した。あわせて維新、結い、みんな各党の再編の過程を見守りながらまた再び党首会談を続けていくとの認識も示し、「共通の行動のなかで民主党が中心でなければならない。団結した民主党が中心になって他党との広がり、流れをつくっていく」と述べた。

 政策面に関しては、暮らしを守る研究会と6つの総合調査会で精力的に議論し中間取りまとめを行ったこと、民主党としてのマクロ経済政策を取りまとめたことも報告。安倍総理が「企業が一番働きやすい国を目指す」とするのに対し、民主党は「国民が住みやすい国を作る」ことに力点を置いていくと表明した。安倍政権による集団的自衛権の行使容認への動きに関連しては安全保障総合調査会での議論を通じて民主党としての考え方をなるべく早くまとめていくことになるとし、調査会での積極的な発言を出席議員に求め、「皆さまの考えによって党としての考え方をまとめ、決まった方向に向けて行動していく」とした。

 統一自治体議員選挙への対応については前回選挙の反省に立ち、複数擁立ではなく勝てる候補者に絞って戦っていく方針だと説明。特に女性候補の擁立が遅れているとの認識を示すとともに、一人でも多くの擁立に向けて力を尽くしてほしいと要請。また他の野党との協力関係についても整えていくと述べ、「基本的に地域の考え方を優先、都道府県連の動きを尊重しながら行う」と語った。さらには7月13日投開票の滋賀県知事選挙について触れ、衆院議員を辞職して大きな決断をした三日月大造氏への支援を出席議員に求めた。

 最後に海江田代表はこの1年の自身の取り組みについて、代表が独自に決めてしまうのではなく、多くの意見を受け止めてきたと述べ、そういう姿勢はこれからも続けるとの考えを示し、「地方を回って、よく地域の方々の意見を聞いて、1月後をめどにもう一度その思いを報告する場所をつくらせてほしい」として報告する場所を作らせてほしいと述べてその場への参加を求め、「団結して進んでいってもらえるよう力添えをいただきたい」と語った。

大畠幹事長

 続いて報告に立った大畠章宏幹事長は衆参合わせて115人という状況のなか、それぞれの委員会や党務での各議員の奮闘に謝意を示すとともに、まったく情報が開示されないなかで進んでいるTPP交渉に象徴されるように国民をないがしろにする政治が安倍自公政権下で行われていると指摘。労働法制の改悪の動きがある点にも触れ、国民軽視のこうした安倍自公政権の本質を突く活動を強化していくことが必要だとした。また、川端達夫衆院議員の副代表選任について提案し、会場の拍手で了承された。さらに、「第186通常国会中の各部局活動実績報告」を提示して報告。取り組んできた政策に関して政策ハンドブックを作成していくとも語った。

松原国対委員長

 松原仁国会対策委員長は自民党のおごりの体質が明らかになった国会だったと振り返り、「暴走する安倍自民党政権は唯我独尊、まさに失言の嵐だった」と述べ、石原環境大臣の被災者の心情を踏みにじる発言を問題視した。民主党は一人ひとりの生活を大事に、生活に直結する政策を大事にする政党として戦ってきたとして、集中審議で民主党がTPPや社会保障の問題を取り上げたことに関して安倍総理が党首討論で集団的自衛権の問題以外の点を取り上げたと指摘したことに松原国対委員長は不快感を示し、「私たちは逆にあなたの頭の中は集団的自衛権しかないのかと指摘したい」と安倍総理の基本姿勢を批判した。

榛葉参院国対委員長

 榛葉賀津也参院国会対策委員長は今国会での取り組みに謝意を示すとともに、公共放送の公平性・中立性の観点からその言動を問題視していたNHKの籾井会長を辞任に追い込めなかったのは反省すべき点だとして、引き続きこの問題に取り組んでいくと表明。また議員立法をつくりあげていくプロセス、あり方について党内で整理していく必要があると問題提起した。また「国会閉会中もわれわれの戦いは続く」と表明し、参院は郡司彰会長の再任を受けて新たな体制で戦っていくことになるとしたうえで、引き続きの協力を求めた。

馬淵澄夫選挙対策委員長

 馬淵澄夫選挙対策委員長は4月に行われた衆院鹿児島2区補欠選挙での協力に謝意を示し戦略・結果について言及するとともに、(1)来年の統一自治体選挙について11年の選挙時に定めた3人区以上の選挙区での複数擁立との方針を、当選率を高める方針へと改め、候補者擁立に向けて選対と都道府県連がきめ細かく連携しながら対応する(2)衆院議員の公認内定作業では現時点で74人の公認内定者・総支部長が誕生しているが、継続調整して検証結果を踏まえて公認内定作業を進める(3)滋賀県知事選挙への協力の要請――等の3点を報告した。

両院議員総会