海江田万里代表は17日、前日に続いて岐阜県内をまわり、障害者就労支援施設やNPO法人の視察、連合岐阜や党県連との懇談会を行った。

 障害者就労継続支援施設「すまいるはうす」を訪れた海江田代表は、同行した小見山幸治参院議員(党岐阜県連代表)とともに同施設の河田道敏理事長をはじめ、施設関係者、入所者の保護者らと懇談会を開き、現在施設が抱える問題点や要望などを聴いた。

バザーで買い物

 懇談会では、「民主党に頑張ってもらいたい。一つになっているという感じをもっと私たち国民に対して示してほしい」「子どもたちをこちらの施設に入所させているが、自分たちも高齢化してきているので今後が不安だ」「財政支援をお願いしたい」といった意見や要望が出された。また河田理事長から、「民主党の障害者政策は良いものだが、自民党政権でそれが止まってしまっている」と述べた上で、(1)この施設に隣接してショートステイの施設を建てたいが、風呂、トイレ、食堂など、現在この施設にあるものと同じ設備を備えなくてはならない。法律でそうなっているということで援助も受けられないし資金的に余裕が無いので、設備を共用できるようにして欲しい(2)入所者の状態に個人差があるのに、一定の時間が経過すれば一律で就労を求められることと、実際に就労するところも無いという現状でもあり、現行制度は現場の実情に合っていない。障害者の職業選択の自由を犯すことにもなるのではないか――の2点について要望が出された。

 これに対して海江田代表は、「皆さんの意見はしっかりと受け止めた。先ほど出された民主党の一体感が見えないという意見を叱咤激励として受け止める。また河田理事長からの2点の問題点について、法改正も含めて考えなくてはならない。党としてもしっかりと取り組んでいく」と応えた。

 懇談会終了後には、同施設で開かれたバザーイベント「すまいるフェスタ」を見学。同施設で栽培されているシイタケや参加者が焼いたクッキーなどを購入した。

NPO法人G-netを視察

 若者を中小企業に長期実践型インターンとして派遣する事業をしているNPO法人「G-net」の視察では、同NPOの秋元祥治代表理事から、「学生はその企業に変化をもたらす効果がある。すぐに利益が出るとは限らないが、新しい販路の開拓や事業展開に大きな役割を果たした学生もいる」と説明を受けた。「G-net」は、中小企業を元気にし、これからを担う若者たちと企業の橋渡しを行い、その企業の社長の右腕として活躍する人材に育てるとの考えで活動している。

 実際にインターを体験した学生は、「枡を作る企業にインターンとして入った。実際活動しての感想は大変だったが、その企業に触れてみて私も頑張ろうという気になった。またそれまでは人前で話すことも苦手だったが今ではしっかりと話せます」と感想を述べた。

 若者を受け入れた側の企業は、「料亭をやっていますが、インターン生の提案でマナー講座を始めた。それがマスコミでも取り上げられようになり、それで売り上げが増えたということはではないが、認知度は上がった」と話し、手薄になってしまう営業の人材として頑張ってもらっていると述べた。

 企業と若者たちの全体座談会が行われている様子を視察した海江田代表は、「若い皆さんが来てくれることが、会社の活性化につながる。年配の人たちも若いころを思い出して頑張るという効果も実はある。日本の力強さは中小企業が沢山あって、その中に物づくりの技術やおもてなしの心がある。これから就職の選択の中で、中小企業に入る人とそうでない人がいると思うが、そうでない人も中小企業の人達が頑張っているという気い持ちを忘れないでいてほしい。そして友達を作って下さい。彼氏や彼女を作って下さい。あと時々は親と話しをする時間も作って下さい」と、研修に来ていた学生たちにエールを送った。

党岐阜県連との懇談

 党岐阜県連との懇談会で海江田代表は、「まず国政から言うと、先日衆議院でいわゆるプログラム法案が与党の強行採決で可決された。要支援1、2級の方が介護保険制度から切り離されるというものなどを内包した法案だ。特定秘密法案についても多くの問題点がある。担当大臣の答弁もくるくる変わる。しかし与党議員は来週にも採決を行うと言っているがあまりに拙速なやり方だ」と厳しく批判した。また海江田代表は、「衆院公認予定候補第1次公認の第1次集約には岐阜県からは出ていないが、12月に第2次集約があるので、党本部としても意見交換を重ね、いろいろと考えて決めたい。今日頂いた皆さんの声を今後の党活動に反映させていきたい」とあいさつした。

 小見山県連代表は、「1年前の昨日が衆院が解散した日だ。そのあとわれわらは政権から落ちその政権を取り戻すために全国を回っている。特に海江田代表は、週末になれば出かけて行って地域の皆さんの声をしっかりと受け止め、われわれが政権を取って国民の皆さんのために働けるようにと汗をかいておられる。限られた時間ではあるが、皆さんから率直に意見をいただく中で、国政にも県政にも反させていきたい」とあいさつした。

 懇談では、「党として分かりやすい政策を、選挙を戦う者が戦いやすいものを打ち出してほしい」「総支部長がいなくなっても総支部自体は組織も人も残っている。地域の民主党の支部組織として残してほしい」などの意見が出された。

 海江田代表は、「皆さんから頂いた意見をしっかりと聴いて、活動しやすい政策を出していきたい。総支部の扱いなどについては色々と意見がある。規約を改正することも含めて検討する」などと答えた。

連合岐阜と意見交換

 連合岐阜との意見交換会で海江田代表は、「いま民主党はまず国会での闘争ということで活動している。遅れに遅れた国会の開会で、会期が20日ほどしか残っていない。特定秘密法案にしても、中身に多くの問題を抱えているうえに担当大臣の答弁がころころ変わるところがある。さらに特区法案や産業競争力法案についても、残り短い会期中にどこまでやりきれるか」と述べ、拙速に物事を運ぶことではないと話した。そして党の再生について、衆院候補の第一次公認の集約を終え、来年の党大会でも新たな運動方針などを示す予定である。皆さんにはぜひ現場の声を聴かせていただきたい。そしてお互いにしっかりと頑張っていく」とあいさつした。

 連合岐阜の船口憲雄会長は、「自民党政権に戻って1年が経つ。その間にこれまで作り上げてきたことをどんどんひっくり返している。働く者を軽視する今の政策で将来日本はどうなるのか。民主党にはきちっとした政策を出してもらい、今後も連合への理解と協力をお願いしたい」とあいさつした。

 意見交換では、民主党への要望やこれからの活動について発言があり、質問などについては海江田代表が丁寧に答えた。