衆院本会議で28日、政府提出の特例公債法案(「財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律」、7月31日に政府修正)と民主党提出の公選法・区画審設置法改正案(「公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律案」)がそれぞれ民主党・国民新党の賛成多数で可決された。

 特例公債法案は、2012年度の特例公債の発行根拠を規定するとともに、12・13年度の基礎年金国庫負担の追加に伴い見込まれる費用にかかる年金つなぎ公債の発行根拠を規定するもの。これまで衆院では他の歳入関連法案と合わせて19時間超の審議を行ってきている。また、年金つなぎ公債に関する規定は、社会保障・税一体改革に関する民主党・自民党・公明党の3党合意にに基づいて政府修正により追加されたもの。

 賛成討論に立った江端貴子議員は「本法律案が仮に成立しなかった場合、40兆円を超える歳入欠陥が生じ、予算の執行は税収や建設公債の発行額等の範囲内でしか行えないことになってしまう。その場合は、年金、医療、介護をはじめ国民の命に関わる社会保障給付等に影響が出ることが考えられる。また、経済成長に資する様々な施策が滞れば、短期的な経済悪化だけではなく、中長期的な経済成長の足を引っ張ることになりかねない。さらに、わが国の財政の持続可能性が疑われ、国債市場に悪影響を与える事態に陥ることも考えられる」「本法律案の成立が遅れれば遅れるほど、予算執行に支障が生じ、最悪の場合、かつて米国で現実に発生したように、政府機能停止といった事態を招くおそれもある」と指摘し、法案の成立を訴えた。

 公選法・区画審設置法改正案は(1)「1人別枠方式」の廃止、都道府県ごとの小選挙区数の「0増5減」により各選挙区間の「1票の格差」を2倍未満とする(2)衆院の小選挙区選出議員を5人、比例代表選出議員を40人、計45人削減する(3)今回の定数削減に限っての激変緩和措置として、比例選挙の単位を現行のブロック単位から全国単位に改正するとともに、比例定数140人のうち35人についてドント式の除数が各政党ごとに「その政党の小選挙区での獲得議席数+1」から始まる「連用制的比例枠」を導入する(残りの105人については現行通りの単純ドント式)(4)衆院議員選挙制度の抜本改革については、参院議員の選挙制度の改革の状況を踏まえつつ、衆院議員の定数を400人とする(現行から80人削減)こととし、次回の総選挙後、選挙制度審議会で1年以内に検討を行い結論を得る――を内容とするもの。