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.個々のニーズにきっちり応えます

子どもが急病のとき

マンガ9

 子どもの病気は、急変することがあります。また、自分で症状を説明できないため、小児科医には特殊な技能が必要です。しかし、小児科は「割の合わない部門」です。夜中でも急患が多く、労力がかかる一方、薬もあまり使わず、検査もあまり多くないため、手間のわりには収入が少ないのです。

 小児科は危機的な状況にあります。特に24時間365日体制の診療は、いわば医師の使命感と自己犠牲の上に成り立っており、燃え尽き症候群になったり、過労死する小児科医もいます。ワーク・ライフ・バランスがとれず、辞めざるをえない女性小児科医も多くなっています。地域から小児科医が消える前に、しっかりと対策をとらなくてはなりません。

 子どもが地域で安心して医療を受けられ、小児科医が燃え尽きない仕組みが必要です。

  1. 小児救急医療体制を整備します

     深夜、高熱を出した子どもが「小児科医がいない」と病院をたらいまわしにされ、小さな命が失われる、一生懸命治療に当たる小児科医が過労死する.こうした悲しい事件をなくすため、民主党は小児救急医療体制の整備を推進します(図表10)。

    図表10

     小児科医は、労力がかかるにもかかわらず、診療報酬が低く、新たに小児科医になろうという医師が激減しています。また、小児科勤務医の不足で夜勤体制が組めない上、採算があわず、小児科を廃止する病院もでてきています。民主党は、日本小児科学会の考え方も参考に、緊急の対策として、小児科医を拠点化・集中化し、深夜や休日でも救急のときはそこへ行けば必ず診てもらえる、適切な医療を受けることのできるシステムづくりをすすめます。

     具体策として、二次医療圏に「地域小児科センター」を5年で400カ所つくり、小児救急医療提供の中心とします。三次医療圏(各都道府県)の大学病院や子ども病院を「中核小児科センター」として都道府県に1カ所ずつ整備します。それぞれに、地域の開業医の輪番制による一次救急を近接または併設させます。そこで受診さえすれば、重症のときや容態が急変したときには、より高度な医療にすぐつなぐことができ、どんな小児救急にも対応できるようにします。また、保護者の不安を解消するため、電話相談や情報提供体制を充実させます(図表11)。

    図表11

     また、夜間小児救急医療を担う現場では、シフト勤務制をとり、勤務医が長時間勤務にならないようにします。小児科のように夜間の受診患者が多い診療科では、徹夜勤務の後に日勤をするような「連続超長時間労働」となっているのが実態です。医師の健康が損なわれるだけでなく、医療事故にもつながる問題です。また、小児科医の3人に1人は女医さんです。医師のワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)がとれるようにしていきます。

     民主党は、第164回通常国会に「小児医療緊急推進法案」を提出し、地域の実情とニーズに応じた質の高い安心で安全な小児医療づくりを提起しました。

     民主党は、いつでも診療が受けられる小児救急体制を整え、安心して子どもを産み育てられるようにします。

  2. 経済的な問題が小児医療の足かせとならないような制度にします

     本来、小児医療は、経済的事情にかかわらず全ての子どもに保障されるべきものです。15歳未満の小児医療については、将来的には自己負担がないような制度を検討します。当面は、小学校入学前まで無料、義務教育期間は医療保険の本人負担分を1割とします。

     おとなに比べて診療や検査の手間がかかる小児医療について、診療報酬体系の見直しの中で小児科加算の増額を図るなど、優遇処置を講じて改善します。

  3. 小児科医のワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を改善します

     女性の小児科医の割合が増加しており、小児科医を確保するためにも、子育て中の医師が働きやすい環境づくりが必要です。また、小児科医のワーク・ライフ・バランスを改善することは、医療の質の向上にもつながります。小児科医の仕事と家庭の両立ができるように、保育所の整備・充実を図るとともに、多様な労働形態を保障できるようにします。

  4. 小児保健法を制定します

     現在、子どもの健康に関する法律は、母子保健法、児童福祉法、学校保健法と分断されています。実際の子どもの心身は一つであり、日々継続して成長しています。子どもを主体とした保健・医療・福祉の法律として「小児保健法」を制定し、新生児から思春期まで一貫した関わりを可能とし、虐待などによる心理的問題や発達障害などにも包括的な対応ができるようにします。

  5. 「子ども手帳」を作ります

     現在の母子手帳を「子ども手帳」とし、子どもの総合的な健康保障に有効に役立つようにします。

コラム(3) 「医療圏」
  医療計画の中で定められている地域(医療法30条3)。二次医療圏は、一体の区域として病床の整備を図ることが望ましい地域のことで、広域市町村圏などがこれにあたります。三次医療圏は、先進的な技術、特殊な医療機器の使用、発生頻度が低い疾病、特に高度な専門性を必要とする救急医療など、特殊な医療に対応して整備を図るもので、都府県全域が三次医療圏となります(面積の広い北海道は例外)。
目次
「育ち・育む」ための経済的な支援
「育ち・育む」ための環境を整備します
「育ち・育む」ための個々のニーズ
子どもたちのための行動計画
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