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多様なライフスタイルを生きる時代の自立と安心の政策
〜男女共同参画政策の充実に向けて〜 7.生涯を通した女性の健康保障
〜自分らしい健康を手に入れよう〜 従来から、女性の健康は後回しにされてきました。「産婦人科は恥ずかしいので受診しにくい」「結婚後は、夫や子どもの健康が優先されて、自分の健康は犠牲になる」、というのが今までのパターンだったのではないでしょうか。「母子保健」という言葉も、常に、健康な子どもを産み育てるための母親の健康、というふうに、子どもとセットで語られ、独立した人格である女性自身の健康という観点からは語られてきませんでした。男性と同じく、女性にも、心身の健康を享受する権利があります。自分らしい生活を組み立てていく基盤となるのが、健康です。働く女性も働かない女性も、子どもを産む女性も産まない女性も、障がいや持病を抱える女性も抱えない女性も、それぞれの人が自分らしい健康を生涯にわたって保障される環境を整備することが必要です。 女性の性と生殖に関する健康と権利を保障します 日本は、年代に関わらず、望まない妊娠の多い国であると言われていますが、中でも、10代の妊娠や中絶は増えており、社会問題になっています(ひとくちメモ)。望まない妊娠は、産むにしても中絶するにしても、女性本人や子どもを傷つけます。また日本には「堕胎罪」がありますが、そもそも喜んで中絶する女性などいないはずです。北京女性会議の行動綱領では、「違法な妊娠中絶を受けた女性に対する懲罰措置を含んでいる法律の再検討を考慮すること」と規定しています。また、日本では、不妊の悩みを抱えても相談するところが乏しい、更年期の苦しみや不安もそのまま我慢するしかない、性感染症についての知識もなく、どう対応したら良いかわからない、というように、性や生殖に関する環境はまだまだ貧困です。 2005年度の統計では、15歳〜19歳の女子の中絶率は、人口千人につき9.4となっています。これは、性交経験の有無に限らず約106人に1人が一年間に中絶を経験していることを意味します。なお、年齢別にみると、19歳女性の58人に1人、18歳女性の80人に1人の割合で人工妊娠中絶を経験していることになります。
子どもたちは、幼い頃から驚くほどの一方的な性情報にさらされています。東京都内の性教育研究グループが2002年に行った調査によれば、中学3年生の男子ではクラスの8人に1人が、女性ではクラスの11人に1人が性交を経験していると報告されています。また、群馬県でも、中学3年生では、男子でクラスの五分の一弱、女子でクラスの十分の一弱が性交を経験しているというデータがあります。数としては「一部の子」であっても、周りのクラスメートに与える影響は無視できないものだと言われています。このような環境におかれた子どもたちに、正しい性知識を与え、自分と相手を大切にする姿勢を身につけさせる性教育を年齢に合わせて行うことの重要性が指摘されています。 国連合同AIDSプログラムの文書では、一般に、性教育は性交開始時期を遅らせたり、セックスパートナーの数を減らしたり、望まない妊娠や性感染症の割合を減らす傾向があり、若者の性行動を活発化させる要因とはならないことが報告されています。 2007年2月7日の厚生労働省エイズ動向委員会の報告によれば、2006年10月から12月までの最近3ヶ月間の新規HIV感染者報告数は235件、エイズ患者も85件と報告されています。しかも、エイズ患者のうち6件が20代の報告であり、HIV感染から発病まで約10年かかることを考慮すれば、これらのエイズ患者は10代で感染した可能性が高いことになります。クラミジアなど他の性感染症についても事態は深刻です。調査データからは、性感染症対策の不備や知識の不足が示唆されます。 (注)HIV感染者、エイズ患者の数からは、血液製剤による薬害エイズ被害者の数は除いてあります。 医療は男性のためだけではなく女性のためにも 医療のさまざまな治療法が男性中心に作られているということをご存じですか?例えば、血液中の脂肪の値。この値と心臓病やがんとの関係を見ると、男女で全くそのパターンが違っています。「心臓病にならないようにするためには、コレステロールを下げた方が良い」と思っていると、男性にとっては良いけれど、女性の場合は当てはまらない、ということにもなるのです。
女性の医師にかかりたいのに・・・ 医療は、心身のプライバシーに関わる重要な領域です。できれば女性の医師にかかりたいと思っている女性も少なくないでしょう。でも、女性の医師にかかりたいと思っても、医師の世界はまだまだ男社会で、女性の医師そのものが少ないのです。
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