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多様なライフスタイルを生きる時代の自立と安心の政策
〜男女共同参画政策の充実に向けて〜 3.バリアフリーな雇用・労働
〜働き方に、個性はあっても差別はいらない〜
家族と時間を共有できるゆとりのある労働 日本では、長時間労働が企業への忠誠心の証のように考えられていた面もあり、家庭生活に支障をきたすような状況をつくり出してきました。また、有給休暇の連続取得や、男性による育児休業や介護休業などの取得も諸外国に比べて少ない状況です。これは、戦後の高度成長期に、女性が家にいて、育児などをすることを前提とするシステムを構築してきたことも原因のひとつです。家族と時間を共有しなければ、家で起こっていることもきちんと把握できません。仕事のために家庭を犠牲にするのは、もう止めにしたいものです。 女性にとっても男性にとっても働きやすい社会にするためには、長時間労働を強要されず、必要な休暇が取りやすい社会づくりが必要なのです。ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の実現をめざします。
仕事の能力以外で給料や昇格を差別しない 子どもをもとうと思えば、出産・子育てをする必要がありますが、これまでは、出産・子育てが業務への貢献度の判断に織り込まれて昇格や賃金に格差が付けられ、職場の慣例として退職を強要される場合もありました。出産や育児を「仕事の邪魔」とする見方は、男性が育児休業を取りにくい要因ともなっています。このような、仕事の能力と関係ないことを理由とする差別が、まだまだ多く見られます。また、パートタイムや非常勤での労働では、仕事の内容や責任が同等なのにも関わらず、正社員と福利厚生や賃金で大きな格差が付けられるなど、不合理な差別が行われてきました。 正社員/非常勤/パートタイマーという「身分」ではなく、仕事の内容や、責任の重さに応じた処遇にすることは、多様な働き方を認める社会を作る上で、またワークライフバランスの確率をはかる上で、欠かすことができない課題となっています。
例えば「パートの賃金は安くてもいい」というのは、性が基準ではありません。しかしパートの大多数は女性なので、結果的に女性の賃金が低くなります。また、「住宅手当は世帯主のみ」という場合、実際には住民登録の世帯主は夫である場合がほとんどですから、女性には支給されないことになります。 このように、直接「女性だから」という差別ではなくても、状況から結果として差別になることが予想されるものを、「間接差別」と言います。厚生労働省の男女雇用機会均等政策研究会は、2004年6月の報告書で間接差別と考えられる例を示しました。実効性ある禁止措置が求められています。
みんなで仕事を分かち合って多様な働き方を
雇用の二極化がいわれる中、短期的な視点のワークシェアリング(ひとくちメモ)による雇用確保が議論されています。しかし、ワークシェアリングには、当面の失業を減らすというだけではなく、多様な働き方をするための積極的なワークシェアリングもあり、将来を見据えてすすめる必要があります。仕事を分かち合い、短時間労働を選択することで、出産や育児による女性の離職を減らし、就労が途切れないようにできます。また、長時間の就労が困難な障がい者や高齢者にも自分に合った就労の場が広がります。 このことは、多様な雇用、男女を問わず働きやすい社会の構築には欠かせませんが、そのためには働く時間の長さでなく職務内容で時間あたりの待遇を決めること(均等待遇)の徹底が不可欠です。
ワークシェアリングは、「仕事(ワーク)を分かち合う(シェアリング)」という意味です。 仕事を分かち合うことにより、社会全体の労働量が同じでも、就業できる人の数は増えます。個人の労働時間が減る分、それぞれの収入は減りますが、自分自身で使える時間が増え、また個人の事情に合わせた多様で柔軟な就労が可能になります。 オランダでは、ワークシェアリングによって、失業率が、1983年の12%から、90年代には平均で5.7%、2005年には4.8%まで下がりました。 女性の再就職に支援を 最近は、育児休業などの充実により多少改善されてきたとはいえ、結婚、出産、育児、介護など、人生のいろいろな局面で、まだまだ女性は離職を余儀なくされることが多くあります。一旦離職して再就職をしようとしても、子育てなどで長く離職していた場合や、以前と異なる職種への就業を希望する場合などは、年齢の壁もあり、なかなか就職できません。教育訓練が必要な場合も、現在の教育訓練給付金は働いている人が対象のため、使うことができないという矛盾があります。
女性の視点で起業を 時代の変化の中で、これまでの男性による仕事場からの視点の起業ではなく、環境や福祉に配慮した、生活の場に近い女性の視点からの起業が、新しい道を切り開く鍵になります。
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