女性政策
多様なライフスタイルを生きる時代の自立と安心の政策
〜男女共同参画政策の充実に向けて〜
3.バリアフリーな雇用・労働
〜働き方に、個性はあっても差別はいらない〜
家族と時間を共有できるゆとりのある労働
 日本では、長時間労働が企業への忠誠心の証のように考えられていた面もあり、家庭生活に支障をきたすような状況をつくり出してきました。
 また、有給休暇の連続取得や、男性による育児休業や介護休業などの取得も諸外国に比べて少ない状況です。これは、戦後の高度成長期に、女性が家にいて、育児などをすることを前提とするシステムを構築してきたことも原因のひとつです。家族と時間を共有しなければ、家で起こっていることもきちんと把握できません。仕事のために家庭を犠牲にするのは、もう止めにしたいものです。
 女性にとっても男性にとっても働きやすい社会にするためには、長時間労働を強要されず、必要な休暇が取りやすい社会づくりが必要なのです。ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の実現をめざします。

私たちは次の政策を実現します
  • 時間外勤務手当の法定割増率を、国際水準である50%まで引き上げ、企業側が時間外労働を自粛する体制を促します。

  • 長期休暇制度の法制化を推進します。
仕事の能力以外で給料や昇格を差別しない
 子どもをもとうと思えば、出産・子育てをする必要がありますが、これまでは、出産・子育てが業務への貢献度の判断に織り込まれて昇格や賃金に格差が付けられ、職場の慣例として退職を強要される場合もありました。出産や育児を「仕事の邪魔」とする見方は、男性が育児休業を取りにくい要因ともなっています。このような、仕事の能力と関係ないことを理由とする差別が、まだまだ多く見られます。
 また、パートタイムや非常勤での労働では、仕事の内容や責任が同等なのにも関わらず、正社員と福利厚生や賃金で大きな格差が付けられるなど、不合理な差別が行われてきました。
 正社員/非常勤/パートタイマーという「身分」ではなく、仕事の内容や、責任の重さに応じた処遇にすることは、多様な働き方を認める社会を作る上で、またワークライフバランスの確率をはかる上で、欠かすことができない課題となっています。

私たちは次の政策を実現します
  • 雇用機会均等法を改正して、男女双方を対象とし、間接差別(ひとくちメモ)を禁止する性差別禁止法の制定に取り組みます。また、同時に女性の採用を促進する積極的差別解消(アファーマティブ・アクション)に取り組みます。

  • パート労働法を改正するなど必要な法改正を行い、パート・派遣・契約労働など雇用形態による差別を禁止し、均等待遇を実現します。

  • 育児・介護休業法を改正して両立支援法(ひとくちメモ)を制定し、男女とも仕事と家庭を両立できる環境を整備します。

  • 女性も男性も同じ労働には同じ賃金を実現するようにし、男女の賃金格差を是正します。

  • 最低賃金の全国平均1000円をめざし、引き上げをはかります。

ひとくちメモ間接差別とは

 例えば「パートの賃金は安くてもいい」というのは、性が基準ではありません。しかしパートの大多数は女性なので、結果的に女性の賃金が低くなります。また、「住宅手当は世帯主のみ」という場合、実際には住民登録の世帯主は夫である場合がほとんどですから、女性には支給されないことになります。
 このように、直接「女性だから」という差別ではなくても、状況から結果として差別になることが予想されるものを、「間接差別」と言います。厚生労働省の男女雇用機会均等政策研究会は、2004年6月の報告書で間接差別と考えられる例を示しました。実効性ある禁止措置が求められています。

ひとくちメモ民主党の仕事と家庭の両立支援法とは

  1. 育児休業はパパ・クオータ(父親割り当て)制により、父母がともに取得すると最長18カ月(一方だけでは17カ月)となる
  2. 子どもの看護休暇は、子ども一人当たり父母それぞれ年間10日間(上限15日間)
  3. 勤務時間の短縮の制度化
  4. 育児休業の分割取得可
  5. 期間雇用者(契約社員)についても、契約期間終了6カ月前まで育児休業を取得できる、シングルペアレントの場合は、育児休業が上限14ヵ月、看護休暇は年間20日間(上限30日間)取得できる、など。

みんなで仕事を分かち合って多様な働き方を
 雇用の二極化がいわれる中、短期的な視点のワークシェアリング(ひとくちメモ)による雇用確保が議論されています。しかし、ワークシェアリングには、当面の失業を減らすというだけではなく、多様な働き方をするための積極的なワークシェアリングもあり、将来を見据えてすすめる必要があります。
 仕事を分かち合い、短時間労働を選択することで、出産や育児による女性の離職を減らし、就労が途切れないようにできます。また、長時間の就労が困難な障がい者や高齢者にも自分に合った就労の場が広がります。
 このことは、多様な雇用、男女を問わず働きやすい社会の構築には欠かせませんが、そのためには働く時間の長さでなく職務内容で時間あたりの待遇を決めること(均等待遇)の徹底が不可欠です。

私たちは次の政策を実現します
  • ワークシェアリングの前提となる、均等待遇の実現に向けての法整備を進めます。

  • 人員削減による長時間労働化を抑制し、時間外や休日労働分を新規雇用へ振り向けます。

ひとくちメモワークシェアリングとは

 ワークシェアリングは、「仕事(ワーク)を分かち合う(シェアリング)」という意味です。
 仕事を分かち合うことにより、社会全体の労働量が同じでも、就業できる人の数は増えます。個人の労働時間が減る分、それぞれの収入は減りますが、自分自身で使える時間が増え、また個人の事情に合わせた多様で柔軟な就労が可能になります。
 オランダでは、ワークシェアリングによって、失業率が、1983年の12%から、90年代には平均で5.7%、2005年には4.8%まで下がりました。


女性の再就職に支援を
 最近は、育児休業などの充実により多少改善されてきたとはいえ、結婚、出産、育児、介護など、人生のいろいろな局面で、まだまだ女性は離職を余儀なくされることが多くあります。
 一旦離職して再就職をしようとしても、子育てなどで長く離職していた場合や、以前と異なる職種への就業を希望する場合などは、年齢の壁もあり、なかなか就職できません。教育訓練が必要な場合も、現在の教育訓練給付金は働いている人が対象のため、使うことができないという矛盾があります。

私たちは次の政策を実現します
  • 就業を目指す人に対する職業教育手当を検討します。

  • 就職についての年齢差別禁止法制定を推進します。

  • 企業の再雇用制度を支援します。


女性の視点で起業を
 時代の変化の中で、これまでの男性による仕事場からの視点の起業ではなく、環境や福祉に配慮した、生活の場に近い女性の視点からの起業が、新しい道を切り開く鍵になります。

私たちは次の政策を実現します
  • 女性起業家に対する財政支援を含む援助体制を確立します。

  • 女性起業家についてのデータベースを作成します。

  • 女性起業家育成のため、政府が行う事業のうち一定比率を女性起業家への発注にあてます。

  • NPOや協同組合による起業を推奨します。

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