
衆院予算委員会で22日午前、野田佳彦総理と関係閣僚が出席して社会保障(年金を含む)と税に関する集中審議が行われ、民主党から長妻昭・小川淳也両議員が質疑を行った。
長妻議員は、(1)中位数年齢(人口を年齢順に並べて数え、ちょうど真ん中に当たる年齢)が45才と先進国で最も高い日本の「熟年国家」にふさわしい社会保障制度と成長戦略のあり方(2)「真の政治主導」とは何か――等について質問した。
長妻議員は冒頭、政権交代以降埋蔵金や事業仕分けにより少なくとも10兆円以上の財源を捻出、今国会では特別会計廃止等を含む「行政構造改革実行法(仮称)」を提出予定だと述べ、国民の皆さんの期待に応えるべく行政改革に引き続き取り組んでいくと改めて決意を表明。「消えた年金」問題のその後については、記録が戻った人は1274万人、戻った年金生涯額は1.5兆円、今残っている難易度の高い記録については1カ月約5万件戻っていると報告した。
野田総理は、人口構造が激変するなかでの社会保障制度は、すべての人が社会保障の恩恵を感じられる全世代型にすべきだと主張。成長戦略については、医療・介護、保育などの分野の潜在需要を顕在化することが重要との認識を示した。
「真の政治主導」について野田総理は「国民の声、常識を踏まえてビジョンをつくるのが政治家の役割であり、つくったビジョンについては党内、与野党で熟議を尽くし結論を出す、物事を先送りしないことが政治主導。その方向性に沿って役所の人々が専門家として政権、政治を支えることが真の政治主導だ」と述べた。
小川議員は(1)消費税引き上げに取り組もうとする総理の決意と覚悟(2)消費税論議の前提として必要な行政改革・政治改革への取り組み(3)本格的高齢化と人口減少社会が進む現状、今後の長期見通しとそれを踏まえた社会保障・税一体改革への取り組み――等について質問した。
野田総理は消費税引き上げについて、「社会保障と税の一体改革」は自公政権においても問題意識を持ちながら先送りしていた課題であり、今まさに「待ったなし」の状況であると述べた。これまで埋蔵金等で賄ってきた基礎年金の国庫負担分についても、その財源を復興財源に回さなければならず、年金の安定を図るためにも、そのほかの社会保障制度の維持・充実のためにも改革は「待ったなし」の状況であり、国民にこの状況を理解してもらえるよう努力していくと語った。
野田総理は、2014年4月の消費税8%引き上げまでに政治改革の実績をあげなければならないとして、現在与野党で協議中の衆院選挙制度改革に関しては「早期に成案を得るよう期待し、党内議論ではリーダーシップを奮ってまとめていきたい」と表明。行政改革についても公務員人件費削減にとどまらず、特別会計改革、独立法人改革等を進めていくと述べ、「政治改革・行政改革は永遠に続くもの。100点の評価は得られないと思うが一定の評価は得られるよう最善の努力をするのがわれわれの使命。2014年4月までに政治改革・行政改革の成果を挙げられるよう全力を尽くしていく」と強調した。

