雪の中、大熊町の皆さんが暮らす仮設住宅を訪問。意見交換後に住民の方と握手を交わす
樽床伸二幹事長代行は28日午前、福島県会津若松市にある大熊町仮役場で渡辺利綱町長と面談。その後に仮設住宅を訪問して住民の皆さんと意見交換し、帰還が困難な被災自治体の状況把握につとめるとともに、復興へ向けて一歩進めるにはどうあるべきかについて1時間にわたって当事者である大熊町の皆さんの考えを聞いた。
同日午後には郡山市に移動し、東日本大震災直後から多くの方々が避難生活を送った「ビッグパレットふくしま」横の川内村仮役場で猪狩貢副村長と井出寿一総務課長と意見交換。全村帰還に向けた同村の計画を聞き、問題点の把握につとめると同時に求められる対策に関して話し合った。
それぞれの日程には党本部から政調副会長・福島県対策室長代理・仮設住宅等生活支援対策チーム副座長の金子恵美参議院議員、幹事長補佐・福島県対策室副室長・仮設住宅等生活支援対策チーム事務局長代理の江崎孝参議院議員が、福島県連からは幹事長の宗方保県議会議員、坂本栄司県議会議員、事務局長の佐藤実伊達市議会議員、坂内和彦、渡部優生両会津若松市議会議員が同行した。
大熊町仮役場で渡辺利綱町長と面談
意見交換で渡辺大熊町長からは約1万1500人の全町民が避難生活を余儀なくされるなか、約3500人が会津若松市に、約2600人がいわき市にという形で約7割が福島県に暮らし、残る3割が他の都道府県にいる現状説明があった。昨年末に民間の借り上げ住宅や仮設住宅に全員移動したが、不安は払しょくされず依然厳しい状況だとした。
求めていた除染ロードマップも基本線が示され細部を国と町とで詰めていくことになるが単に東京電力福島第1原発からの距離での振り分けではなく、地形による影響の違いによる振り分けになるだろうとの認識が町長から示された。また「長期居住困難区域」の人たちをどう救済していくかという問題があり、一方で「避難指示解除準備区域」については雇用確保やインフラ整備の問題があり、「居住制限区域」を含め3区域でそれぞれ違った問題点があり、また家族構成や年代、個人差による判断基準も多様であり、単なる放射線量による区分けを超えた、個々の事情に応じたきめ細かい対応が求めらる実態等が示された。
仮設住宅で暮らす大熊町の皆さんと意見交換
それを物語るように、仮設住宅で暮らす住民の皆さんとの意見交換では、雇用の確保の必要性と「自ら働いて生きられる環境整備」の重要性を訴える共通した声のほか、「除染を徹底して全員で帰ることができて初めて帰還といえる」という意見がある一方で「帰還ではなく全町移転の道を模索すべき」といった声も出された。
川内村仮役場での意見交換では、31日に「帰村宣言」をし、住民に帰還を呼びかけていくにあたっての、村が行ってきた準備の実態と今後の展望について話を聞いた。
猪狩副村長と井出総務課長の説明によれば、村は復旧計画を策定し、昨年11月から除染を進めてきており、公共施設や子どものいる家庭などを3月末までに、住民の力も借りながらかつての緊急時避難準備区域全域を年内に、除染完了を目指している。また、安全な地下水をくみ上げて行う野菜の水耕栽培工場の誘致等による雇用創出や間伐材の焼却熱による売電、バス路線新設による住民の移動手段の確保など生活基盤の確立も進めている。村内に1カ所ずつある保育園・小学校・中学校は4月から再開され、小学生15人、中学生11人がまず戻ってくるという。さらに、仮設住宅集会所など10カ所で帰村する際の障害払拭に向けた村民懇談会を開催し、「戻れる人は戻り、心配な人はもう少し様子をもいてから戻る」の方針のもとで話し合いを重ね、意見を吸い上げてきた経緯もある。
猪狩副村長らと川内村仮役場で意見交換
いずれ川内村が福島第1原発事故の収束に向けたマンパワーの基地になること、人がいないと復興もできないのと同時に、人がいることでコミュニティの発展にもつながるといった見方も示され、そうした流れに向けた民主党への支援の求めもあり、樽床幹事長代行は多面的な後押しを約束した。
視察後に郡山市内で行われた福島県連大会であいさつに立った樽床幹事長代行は、復興元年にあたり、党本部としては福島県連との関係をより緊密にし、福島の皆さんの思いを県連と党本部が連携しながら政権与党として集約して政府に伝え、実行していかなければならないと表明。「福島の再生なくして日本の再生はない」との思いのもと、福島協議会を発足し、政権与党として福島の再生に取り組んでいくとした。
また、仮設住宅で暮らす大熊町の皆さんの声と帰村宣言をした川内村の取り組みを聞いて、「のんびりやっているときではない。時間との勝負。除染の徹底や雇用の確保、県民の皆様方の思いを受け止めるには政治決断が重要だと再認識した」と述べるとともに、「『福島の再生なくして日本の再生はない』という思いはあらゆる方の共有するもの。よもや野党の方が抵抗されるはずはないと確信している」との認識を示し、福島の復興再生への特別措置法案の年度内成立を果たし福島のために国家が一丸となって進んでいきたいと語った。
福島県連大会であいさつに立った樽床幹事長代行

