
野田佳彦総理の施政方針演説等に対する各党の代表質問が26日、まず衆院で始まった。民主党からは樽床伸二幹事長代行が登壇。「歴史の大きな流れは、内には成熟社会、長寿社会の到来であり、外にはアジア太平洋の時代が訪れているが、わが国はその時代の流れに対応できず、巨額の財政赤字を抱え、社会に閉塞感が広がってしまった」との状況認識をふまえ、「今解決しなければならない多くの課題は、過去の政権から引き継がれた未解決の問題ばかりだが、過去を振り返っても何も生まれてこない。つねに未来に向かって歩んでいかなければならない」とし、衆参のねじれ状態のなかで小異をあげつらって大同を見失うことなく、与野党が危機感や覚悟を共有すべきだと訴えた。
樽床幹事長代行は野田総理に(1)東日本大震災からの復興を通じた日本再生の思い(2)原発事故被災者への速やかな賠償、除染、住民の健康管理(3)新成長戦略や新たに策定する日本再生戦略による日本経済の再生(4)議員定数削減(5)行政改革の総合的推進や国家公務員給与臨時特例法案成立(6)社会保障と税の一体改革推進についての国民への十分な説明(7)税制抜本改革についての与野党協議推進、消費税率を引き上げる場合の消費意欲への影響や零細事業者等への対策(8)地域主権の確立(9)郵政改革法案の早期成立(10)対米・対中外交を核とする総合的な外交戦略――等内政・外政の全般にわたって認識や決意を尋ねた。
野田総理は、「大震災からの復興はすべての日本人にとっての挑戦。総力を挙げて被災地の復興を進めるとともに、それを起爆剤として、停滞を続ける日本全体に活力を取り戻していきたい」として、被災地での働く場の確保、原発事故での賠償・除染・健康管理、日本経済全体の成長・再生戦略などに政府として全力を挙げる考えをあらためて強調した。

野田総理はまた、社会保障・税一体改革の前提と位置づける聖域なき行政改革の断行、議員定数削減や国家公務員給与の臨時特例法案の成立などに政府・与党として全力で取り組む決意を述べるとともに、一体改革の意義や具体的内容を国民に分かりやすく伝えるために努力すると表明した。消費税率を引き上げた場合に弱い立場の事業者が不利益を被ることのないよう実態を把握して対策を講じることや、駆け込み需要とその反動の影響が特に大きいと考えられる住宅購入について必要な措置を講じることを明確にした。
郵政民営化によって生じた問題を克服するために政府が提出し、現在継続審議中となっている郵政改革関連法案については、「与野党協議の合意まであと1歩のところまで来ていると承知している。内閣を挙げて郵政改革の今国会での実現に全力を尽くしていく」と表明した。